はじめに
我が家には、キジトラとキジミケの2匹の姉妹猫がいます。
地元の保護団体が主催している譲渡会で出会いました。
この2匹の第一印象と、保護されるまでの経緯、迎えてからの日々の変化、喜びをお話しします。

2匹との出会い
母の看取りから半年経過し、私自身がもともと動物が好きだったことと、自分の家族のように思える存在と暮らしたいという気持ちが日ごとに高まり、「ペット可の賃貸アパート」の検索と「保護猫」の検索が毎日の日課になっていました。
そうしているうちに、とても良い条件のアパートが見つかったこと(2匹飼育可)、保護猫の情報も毎日見ているうちに、これほどの数の猫が日々レスキューされ続けている状況を目の当たりにして、迎えるという行動をとりたい気持ちが強くなっていたので、
・相性の合う2匹で
・成長を全部一緒に見たいから子猫希望
の条件で、譲渡会に行きました。
保護猫団体は、譲渡条件が細かく提示されていることが多いですが、地元密着型のその保護団体は、細かい譲渡条件はありませんでした。
しかし、
「65歳以下の後見人を立てること」
が必須であり、80代の父だけが近居にいる私は、後見人を立てることができませんでした。
譲渡会に行き、後見人の欄が記載出来ないことを保護団体の人に正直に伝えながら、猫を迎える愛情と覚悟はあることを伝えました。
「会って話して、信頼できる人なのはわかる。私もすでに4人くらいの後見人になっているから名前は書けないけど、誰か後見人欄に名前を書ける人はいない?」と、周囲に声をかけてくれていました。
条件で排除しようとする団体ではなく、一匹でも多くの譲渡を進めたいと考える団体で、ボランティアスタッフの人も皆4人くらいの後見人になっており、後見人という責任を真剣に受け止めているからこそ、それ以上は抱えないようにしているようでした。
保護主さんが、何かあったら私がまた引き受けます、と後見人欄に名前を書いてくれて、生後4か月の、とても怖がりな姉妹猫2匹の譲渡が決定しました。

姉妹猫の保護に至るまで
ここからは、保護主さんから聞いた、2匹の保護されるまでのお話です。
我が家に来た姉妹ともう1匹の計3匹は、母猫不在の子猫だけで生きているところを保護されたそうです。
過酷な野生下で母猫が育児放棄をするということは本来はないので、母猫が亡くなったか、母猫が狩りなどで仔猫のそばを離れた時に再会出来ない事情が出来てしまったか、子猫の存在に気づかずに母猫だけがレスキューされた、などの事情があったんだと思います。
保護主さんが見つけた時はまだ生後2か月くらい。
ガリガリに痩せていて、姉妹の存在は確認できても警戒心が強くて寄ってこない。
極限の飢餓状態であったのにも関わらず、捕獲機にかかるのに2週間かかったそうです。
捕まった子猫の肛門からは、白い寄生虫がはみ出ている状態。小さい体から出てきた寄生虫は、1メートルくらいあったとのことでした。

この寄生虫の付き方は、カエルを食べると起きる典型的な症状とのこと。
どの段階で母親不在で生きる事のなったのかは不明ですが、本来は母猫に守られている時期から子猫だけでカエルやミミズを食べながら、外敵に怯えながら姉妹で支えあい、生き延びてきた姉妹だったようです。
譲渡会で見かけた2匹は、保護されてから2か月後の生後4か月。
子猫らしい無邪気さや人懐っこさはなく、ケージの隅で2匹で重なりながらビクビク震えて固まっていました。(もう1匹の姉妹猫は、体調が良くなく譲渡会には不参加でした)
私の
「仔猫希望」
「2匹のペアで迎えたい」
「後見人が立てれない」
この希望に合うのがその譲渡会ではこの子達だけだったこと。
そしてこの姉妹の保護主さんが、2匹一緒に迎えてくれるなら後見人に名前を書いてくれるという方だったので、この2匹をお迎えすることに決めました。
譲渡が決まってから、引っ越しなど準備に2か月ほどかかり、生後6か月の時に我が家にやってきました。
2匹とも、新しい環境にとても怯えていて、初日はフードも食べず、水も飲まず…。
この子たちのペースに合わせて適度に距離をとって関係を築いてきました。
この子たちは慎重派ではありましたが、心を開いたら一気に甘えん坊になり、スリスリ、ゴロゴロもエンドレスで、「撫でてほしい」だけではなく、撫でている時は、猫の方からも手や髪の毛を舐めてグルーミングを返してくれる、「自分からも無償の愛を与えたい」犬っぽい性格の猫になりました。
猫と暮らして感じたこと
猫と暮らし始めてわかったことがあります。
まず一つ目は、
「すごく話す」ことです。
私が、お風呂などで姿が見えなくなると、やたらと「ナァ、ナァ」と呼びます。
爪とぎして振り返って「ナァ」
窓の外を見て戻ってきて「ナァ」
話したい気持ちになると「ナァ」とやたらと話しかけてきます。
猫は、猫同士では仔猫期以外は、鳴いてコミュニケーションすることはあまりなく、鳴く時は「人と会話をしたい」から鳴いているんだそうです。
「外、暗くなったよ」
「遊ぼうよ」
と猫語でたくさん話しかけてきます。
「そうだねぇ」
「聞いてるよ」
と相槌を返して暮らすと、たくさんお話をしてくれる「おしゃべり猫」に育ちます。
次は、
体から「音を出す」ことです。
はじめの頃は、隠れてしまい、触ることが出来ませんでした。
触れるようになっても、触った手に「ブルブル」と震える怯えがダイレクトに伝わってきました。
怖いけど、心を開こうと頑張ってくれているんだな、というのがその震えで伝わってきました。
その数日後は、「グーグー」のような重低音が聞こえるようになりました。
猫と暮らしたのが初めてだったので気づかなかったのですが、それは「ゴロゴロ」の少し前段階、「あれ?撫でられるの、気持ちいいかも」と感じ始めた音でした。
さらに次の日は、手を近づけるだけで、盛大な「ゴロゴロ」と喉を鳴らす音が聞こえるようになりました。
これは、猫飼いさんにとって、究極のリラックス音です。

最後は、
「愛しい匂いがする」ことです。
確かに、生きものと暮らすと猫の排せつ物の匂いは強く、猫砂、猫トイレ、猫に害のない消臭スプレーなど、匂い対策にはしばらく悩みました。
今は、我が家なりの最適解を見つけ、匂いのない生活が維持できています。
そんな今の楽しみは、猫が近づいてきた時に必ずするのが、猫の匂いをすぅっと吸い込むこと。
体は無臭に近いですが、これもまた、幸せホルモンが出るような「愛しい匂い」がするのです。
この「愛おしい存在」を何を変えても守りたい
そんな気持ちにさせてくれます。
私の心境の変化
猫を迎える前は、家族の悩みや、日々の人間関係の中で、自分の中には「優しさ」が消えてしまっているんじゃないかと感じ、自分自身、自分のことが嫌いになっている状態でした。
2匹はとても怖がりで、言葉ではなく、私の出す気配、音、話し方にこの子たちを怖がらせないように、と気を配りました。
猫が私を観察している時間、私自身も自分の中の「負」を消し、気配、話し方、表情に「柔」を乗せる習慣がつき、2匹が私を受け入れてくれる頃には、私自身、人として柔らかい人間に変化できたと思っています。
そして、この2匹からの「無償の愛」を受け、私からも与えることで、自分の中にある「優しさ」「善良な部分」を、自分で再認識出来ました。
「あなたは悪い人じゃない」
「もっと自分を善い人間だと思っていい」

そう自分を認めてあげることが出来たのが、猫を迎えた事の最大の功績だと思います。
まとめ
今は、私にとってかけがえのない存在になった2匹の姉妹猫。
これからも成長を見つめ、想いを綴っていけたらと思っています。
次の記事では、縁起から見た「猫」のお話をしていきたいと思います。


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