親子愛

ショートショート

雲の上

僕がパイロットになったのには訳がある。幼いころ、母が亡くなる時、「悲しがらないで。これからはあなたのことを雲の上から見ているからね」と言う言葉を遺していったからだ。それ以来、僕は空を見上げることが多くなり、やがて空を旅する仕事をしよう、とパ...
ショートショート

忘れ物

僕は今、門の前にいる。「さあ、どうぞ」と門番に声をかけられたが、何かひっかかる。「忘れ物をした気がするんです。取ってきてもいいですか?」「…、そうですか、仕方ないですね。では、夕刻、門が閉まる前に戻ってくださいね」そして、今日の朝に戻ってい...
ショートショート

人生シネマ

少年が入った映画館は、今日は貸し切りだった。案内人が「では上演を開始します」と告げる。暗い世界から始まり、そこには、のぞき込む1人の男がいる。笑いながら泣いている。やがて画面に映る顔は、2人の男女になり、いないいないばあをしたり、しきりに画...