女は、優しい男と結ばれ、幸せな結婚生活を送っていたが、たった一晩だけ浮気をした。
その後、子を身籠ったことを知る。
男との子供であることを祈り、その子を出産することにした。
生まれた赤ちゃんの瞳の色は、男とは違っていた。
男は責めず、子供にたくさんの愛情をかけて育てた。
愛情深く育った子は、伸びやかに育ち、やがて幸せな結婚をして巣立っていった。
人生が終わろうとした時、女ははじめてこの言葉を口にした。
「ごめんなさい」
男は
「……何のことだい?」
と聞き返すが、その問いに返答はなかった。
男は、色盲だった。


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