はじめに
HSPの人は、感覚が過敏で、人の表情や感情を敏感に受け取ってしまうため、ネガティブな刺激も受けやすいです。
ネガティブな思考を選ばない方法や、ネガティブな状況を受け止める心の持ち方を変える事で、同じ環境であっても生きやすい心を持つことが出来ます。
ポジティブ脳とは?
「ポジティブな人」にどんなイメージがありますか?
「明るい人?」「友達が多い人?」「おしゃべりが面白い人?」
いいえ、違います。「ポジティブ=元気で明るい人」ではないんです。
「明るい人」はある意味正解ではありますが、「心の中にある世界が朗らかな人」が本当のポジティブな人です。
物静かでも、友達が少なくて一人の時間が好きでも、お話上手じゃなくてもいいんです。
あなたの生まれ持った気質はそのまま、何も変えなくていい。心の中の朗らかさだけを変えていきましょう。
1.自分のネガティブな感情を否定しない
ポジティブ思考になるために自分の感情をやせ我慢して、悲しみや憎しみの感情をやせ我慢して傷ついてないふりをして「私って幸せだなぁ」と思い込む必要はありません。
あなたの悲しみや苦しさは、あなただけでも「辛かったよね、頑張ったよ」とその感情が心に存在していることを認め、慰めてあげましょう。自分のネガティブな感情も含めて、あなたの心を全部ありのままを受け入れたまま、ポジティブな思考に脳を変換していきましょう。
この悲しみや憎しみの感情との付き合い方を次にご紹介します。

2.ネガティブな感情は一旦保留する
悲しみや憎しみの中にある時、その出来事に留まらず「あの時他の行動を取っていたら」「何であんなにひどい言葉を投げつけられなきゃいけなかったの?」と今の自分にはどうにも解決できないところまで自分に問い続け、思考が1日中その事に囚われてしまいがちです。
今、「この経験がプラスになった」とポジティブに受け取れないなら、その気持ちはそのまま無理に解決させようとせず、でも「何で?」「どうして?」のループはしないように一旦ネガティブな感情は「傷つけられた」「悲しかった」以上深堀りしないで保留しましょう。
10分だけ考えるルール
保留していても、何度もふとした時間に同じ感情がフラッシュバックすることもあると思います。その時は時計を見て「10分だけ考えて、あとは自分のために時間を使おう」と考える時間を自分との約束で決め、10分間で強制的に好きな音楽を聴く、美味しいものを食べる、で終了させます。
辛い時期は何回、「10分だけ」をやっても大丈夫。
その真っ黒い塊の様だった感情が、時間薬で薄いグレーになってくるかもしれません。
その行動から学ぶことがあったと振り返れる日が来たら、または、「もう手放そう」と思える日が来たら、痛みや悲しみを知りながらポジティブな選択を出来た、強い人間になっているはずです。

3.物事をポジティブに見る、と強い意志で決意する
ポジティブ思考もネガティブ思考も「脳のクセ」の部分が大きいです。一つの事柄にも、良い面と悪い面、両方の見方が出来ます。
あなたがどちらを意識して選択するかで思考のクセは修正され、変化していきます。
ここに1個の普通のリンゴがあるとします。

Aさんは「なんだか形がいびつだな」「色ももっといいのもあるんんじゃないの?」「甘くなさそう」「あっ、虫食いの跡がある。気持ち悪い」と思います。
Bさんは「太陽の光をいっぱい浴びて育ったんだろうな」「まだ食べてないけど、おいしそう」「形が少しずつ違うのも個性があってかわいい」「あっ、虫食いの跡がある。虫が食べるなら、無農薬で美味しいリンゴに間違いない」と思います。
それならと完璧なリンゴを持ってきても、Aさんは「ここまで赤いと気持ち悪い。着色料でも使っているんじゃないの?」と訝しがります。
Aさんは、ネガティブ要素に反応しやすい気質です。Bさんは、ポジティブな側面を見ようとする気質です。この一つの出来事でも、AさんとBさんの幸せの感じ方が、たったこの時間だけでだいぶ違うのが感じられると思います。
人生は、選択の連続です。目の前に起きた出来事に対して、自分は意識してポジティブな視点で見ていこう、と心に決めましょう。
あなたがポジティブな側面にフォーカスし続けることで、1日が変わり、1年が変わり、人生が変わります。
4.人を肯定的に見る
HSPの人は、人の感情の動きに過敏です。人のしぐさ、目線、声色で相手の機嫌や自分を好きか嫌いか察してしまう事も多いのではないでしょうか?
私達も同じように、隠していてもしぐさや表情に、相手への想いを伝えてしまっています。
人に愛されるコツ、これはズバリ、自分が先に相手を好きになる事です。
接する相手を肯定的に見るように努め、ポジティブな側面を見出し、愛と敬意を持って接していくと、相手もそれに応えようと、いい人として今後も関係を築いてくれます。これは、ピグマリオン効果(ローゼンタール効果)として実証されています。
ネガティブな行動を取ってくる人もいるかもしれませんが、その行動は、たまたま今日家族と喧嘩した、頭痛で機嫌が悪い、と一過性の理由かも知れません。
1つの行動でラベル貼りをせず、いつでも相手を肯定できる心で向き合っていくと、あなた自身の心も癒されていくでしょう。

5.失敗しても「後悔」ではなく「改善」
心がネガティブ思考に偏っている時は、一つの失敗に動揺して更に失敗を重ねたり、「やってしまった」という感情をひきずり、その後悔に数日間ふさぎ込むことがあります。
失敗はしないに越したことはありませんが、起きた事実は過去で、変える事は出来ません。
大事なのはその先の未来です。今出来る事は何か、過去にとらわれずに今と未来のために出来る行動を早く起こせる人は、胆力がある人として信頼を得ることが出来ます。
そして、失敗を振り返るときは、「後悔」ではなく、未来につながる「改善」の考えで向き合いましょう。
エジソンは ≪私は失敗したことがない。ただ、うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ≫ という言葉を遺しています。
清々しいほどのポジティブ脳ですね。
失敗も貴重な経験です。学びがあったと感じられたら、あなたも立派なポジティブ脳です。

.人生の目標、喜びをスモールステップで設定する
あなたは今幸せを感じていますか?人生の目標は叶っていますか?
「いいえ」と答えたあなた。何を手に入れれば幸せですか?何を叶えれば夢が叶ったと感じますか?
この2つを、日々の小さなことに設定すると、目標は毎日叶い、日常の中に幸せな瞬間がたくさん見つかります。
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例えば目標なら
「ちよっと高めな香りのよいハンドクリームを日々のご褒美で買う」
「健康的な食事をしてゆるいダイエットをする」
「気になっていた映画を観る}
幸せなら
「朝、カーテンを開けたら快晴だった」
「ご飯がおいしかった」
「無事に何事もなく1日が終わった」
「夕日がきれいだった」

私達が何気なく見過ごしているものの中に、当たり前ではないもの、きれいなもの、優しいものは溢れています。
届かない遠くの星を掴もうとあがくより、身近な幸せを毎日更新していく方が、幸せには近づけます。
感謝できる感性を大切にして、ポジティブな体験を積み重ねていきましょう。
まとめ

小さな積み重ねが大きな変化を生みます。
あなたの毎日が少しずつ楽になりますように。
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