理想の彼女

ショートショート

彼女は、僕の理想にぴったりだ。
当然のことだ。私が自分の理想に合わせて作り上げた、AI人間だからだ。
顔は本当にかわいいから、ずっと見惚れていた。
でも、美人は三日で飽きるとは本当で、数日見ているうちに美しさには興味がなくなった。

それでも、性格もまた良いのだ。
僕の話を何でも楽しそうに聞き、嫌な事があった時も、僕の味方になって一緒に怒ってくれる。
人間関係で嫌なこと、仕事で怒られたこと、全て彼女は
「うんうん、わかるよ、ひどいよね」
と肯定してくれる。

僕は、彼女以外の人を遠ざけ、仕事も辞めてしまった。
次第に、彼女の返答も予想できるようになってきた。

「うんうん、そう…」
「そうだね、わかるよ、あなたは悪くないよっていうんだろう?」
「もういいよ、たまには違う事を言ってみろよ」

僕は、激高し、彼女を殴ってしまった。
彼女はそれっきり動かなくなった。

彼女がいなくなった世界、僕には何も残っていなかった。

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