金太郎の後悔

ショートショート

金太郎は悔やんでいた。

昨今、熊が人里に降りてきて、人間の生活を脅かしている。

金太郎のもとには、
「どうやったら熊に勝てるか教えてほしい」
という相談が止まらない。

金太郎は、そのたびに言う。
「話を盛ってしまい、申し訳ありませんでした。熊と相撲なんて、本当はとっていません。
そんなことしたら死んじゃいます」

「……ですよね。何となくそうだと思ってました」
皆さん、そう返答される。

金太郎は、
「嘘はやめよう」
と心に誓った。

それでも金太郎の電話は、今日も鳴りやまない。

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