青年は喜劇王に弟子入りした。
「お前は、笑われる人、笑わせる人、どっちになりたい?」
と尋ねられ、
(笑われるのは何か嫌だな)
「笑わせる人、かな?」
と答えた。
次の日、師匠は膨大な本を青年に渡した。
歴史書、哲学書、文学書、聖書などだ。
数千冊の本を読破した青年に、師匠は世界地図を渡した。
「世界を旅して、多くの人に会ってこい」と。
青年は世界中を旅して、美しいもの、醜いもの、人の様々な感情を吸収して帰ってきた。
帰ってきた青年を迎え、師匠は微笑んだ。
「笑いとは、この上に咲く一輪の希望なのだよ」
師匠の皺には、深い感情が刻まれていた。


コメント