裏通りに、小さなレストランがある。
夫婦でやってる、アットホームなお店だ。
少し気難しい旦那を、奥さんが笑顔で見守るこの夫婦には、客となれ合いの関係はないものの、心地よい雰囲気があった。
久しぶりに、男がレストランを訪れた。
新メニューがある。
「煮込みシチュー」
興味を持った私は、この煮込みシチューを注文した
出てきたシチューは、今までに食べたことのない美味しさだった。
「うまい」
男は、無心で一気に食べた。
こんなにおいしいシチューは、何の肉なんだろう?
食べながらも自分では見当がつかなかった。
お会計の時に
「ところでこれは何の肉だったのですか?」
と尋ねると
「妻です」
と、店主は一言だけ返答し、
「お代は結構です」
と奥へ消えていった。

コメント