人類の滅亡の日が、刻々と近づいている。
とうとう最後の2人になった。
男の名はアダム。女の名前はイブ。
2人は何度も愛し合ったが、命を宿すことが出来なかった。
人生の終わりを悟ったアダムは、遺していくイブにこう語りかける。
「命あるものは君だけになるかもしれない。
でも、木も、空気も、水も、この地球も、宇宙も、形は違っても全て生きている。
その全ての声を聴きながら生きたら、君は1人じゃないよ」
と。
イブは、朝になるとせせらぎに体を委ね、大木の声を聴き、夜は星と話した。
全てがイブに
「一人じゃない、ここにいるよ」
と話しかけてくれた。
イブはやがて、人生を終え、大自然の一部と戻っていった。
イブの足元には、一つのリンゴが遺されていた。

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