「あなたは一度、困っている人に手を貸しませんでしたね」
そう言われ、俺は左の門に案内された。
左の門は長蛇の列ができ、右の門は、まだ一人も通過していない。
経費削減のため、天国の門の審査はかなり厳しくなったようだった。
そんな中、
「おめでとうございます、右の門にお進みください」
という声が響く。
(一体どんな奴が通過したんだ?)
人混みをかき分け見に行くと、そこには見たことのある男がいた。
その男は大富豪であるが、黒い噂の絶えない男だった。
狭き門を通るには、賄賂が必要らしい。
俺は、門番に後ろから金を握らせる。
門番は告げる。
「おめでとうございます。右の門にお進みください」

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