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日本語講座上級者コース

丁寧語、尊敬語、謙譲語をマスターした上級者にだけ受講できる講座があった。1日目は、「省略語」。「あーっす。これは何と言っているでしょう?」「明日?」「違います。ありがとうございます、です」生徒はどよめく。「っす。これは?」「?」「おはようご...
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鶴の恩返し

「私が機を織っている時は、決して戸を開けないでください」女はそういって、機織りの部屋に入っていった。男は、女が鶴であることに、とうに気づいていた。鶴の所作が、食事の仕方や生活のいたるところに現れていたからだ。そして、機織りの部屋に入ると、機...
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金太郎の後悔

金太郎は悔やんでいた。昨今、熊が人里に降りてきて、人間の生活を脅かしている。金太郎のもとには、「どうやったら熊に勝てるか教えてほしい」という相談が止まらない。金太郎は、そのたびに言う。「話を盛ってしまい、申し訳ありませんでした。熊と相撲なん...
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織姫と彦星

七夕の一夜しか会えない織姫と彦星は、会えない時間の分、強い恋心でつながっていた。でも、それは二十代の頃の話である。三十代になると、「あれ?」と思うことが増えてきた。(白髪が出てきたな)(息、臭くなってきたな)一年ごとに、幻滅する部分が増えて...
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理想の彼女

彼女は、僕の理想にぴったりだ。当然のことだ。私が自分の理想に合わせて作り上げた、AI人間だからだ。顔は本当にかわいいから、ずっと見惚れていた。でも、美人は三日で飽きるとは本当で、数日見ているうちに美しさには興味がなくなった。それでも、性格も...
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優しいおじさん

おじさんは、子どもの頃から私の事をそばでみていて、ずっと支えてくれている。私は生まれつき目が見えず、母がそんな私を女手一つで育ててくれた。母の死の直後に、角膜移植手術のチャンスが訪れ、初めて見たのがそのおじさんだった。おじさんは、身寄りのな...
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鳴かぬなら

「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス と言ったのが織田信長、鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス と言ったのが豊臣秀吉、鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス と言ったのが徳永家康、という逸話が残っています。私は家康型です。従業員の皆さ...
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アリとキリギリス

A男は、若いころから遊びもせず、勉強や仕事の場面でも、真面目で誠実であることを評価されてきた。収入も多くなく、未来のために貯蓄して、爪に火を点すような慎ましい生活をしてきた。老人になって人生を振り返り、コツコツと働きアリのような生活をしてき...
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サンタクロースの憂鬱

サンタクロースは悩んでいた。時間指定配達、期日指定配達が浸透し、宅配業者を苦しめているという。私なんて、24日の夜指定。配達箇所は世界中の良い子たちの家。1台のソリとトナカイだけを渡されて、やれっていうのはブラック過ぎやしないか?労働環境を...
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金の卵

男は、金の卵を産むニワトリを高値で買い取った。初期投資は痛かったが、これから生み続ける利益を考えれば、どうってことはない。しかし、買ったニワトリは、数日は金の卵を産んだが、それ以降は他のニワトリと変わらない白い卵を産むようになった。「どうな...